2016年01月26日
浅間山に抱かれた高原の町
もう１月も最終週
年が明けたと思ったらあっという間です＾＾；
そんな2016年も聞き取り取材、コツコツと進み
すでに何人もにお話は聞いていますが、
今回紹介するのは小諸市と軽井沢町、佐久市に隣接する
浅間山に抱かれた高原の町 「御代田町」
今では１５０００人ほどが暮らしていますが、
昭和３１年、伍賀村、御代田村、小沼村が合併して誕生以来
人口で1.8倍、世帯数で3.6倍と現在も人口増加を続けている町でもあります。
そんな町でお話を聞かせて下さったのは
農業を営む 中澤清治さん８７歳
実は中澤さんの故郷はもともと北信は小布施町、
農家で１０人兄妹、貧しかったこともあり
高等科を卒業した昭和１８年 先生の勧めもあり
青少年義勇軍として大農経営を夢に満州に渡った。
そのときは長野県内から約７５０人もの若者が一緒だったという。
北辺の守りと食糧の増産、それが理想郷の建設といって
最も立派なお国のご奉公とも思っていた。
しかしそれから２年 昭和２０年８月 無条件降伏、敗戦。
日本政府からも満州国政府からも放り出され
ソ連の侵攻によって連れて行かれ収容所で作業をさせられた。
冬の寒さは厳しく一冬に５０人もの若い命が大陸の荒野に散った。
そこで印象に残っている事としては
戦争が終わって中国人と一緒に作業をした時に
初めて日本人はひどい事をしてきたんだと気付いたこと。
それでも恨まず、ご馳走してくれたり
やさしくしてくれる中国の人の気持ちが嬉しかった。
そういえば父は学校もまともに出ていなかったので
字も読めなかったが、はじめから満州に行っても
きっと現地人の恨みをかうことになる ということは言っていた。
世論に流されずにしっかりと本質を見ていたのでしょう。
中国人は何度もこっちに残れと勧めたが、
やはり故郷へ帰りたいの想いが強く
昭和２１年９月 帰国
しかし故郷に帰ってくるも家は貧しかった。
そこで国が用意する開拓地へ移る事に。
それが今の御代田町の開拓地だった。
日本全国、長野県内でもたくさんの開拓地が用意された。
しかし石ころだらけで決して条件の良い土地ではなく
まさにここからが開拓のはじまり。
男同士 三年間は共同生活、
煙草も石けんも貸し借り、牛小屋建てるのもみんな一緒。
森を切り開き 丸太の掘っ建て小屋からのスタートだった。
各地から集まった６０戸の開拓民は何事も一緒になって暮らしてきた。
満州帰りのすごい連中がいると地元でも噂になったほど。
そして昭和４８年頃からでしょうか
バブルのころまではたくさん業者が
菓子折りや一升瓶を持ってやって来ていた。
西軽井沢として別荘地やゴルフ場、
テニスコートの開発などにもってこいの土地。
しかしどれだけお金を積まれても渡したくはない。
苦労の中で分けていただき開拓してきた土地
３度目にしてようやく落ち着いた故郷、
自分の土地だけは守り続けた。
周りの皆も同じく自らの家と農地は守り
地区でも端の方の共有地を切り売り
地区の施設建設などにあてた。
その開拓地も今では住宅地
８００戸２０００人くらいの
大きな地区になった。
そして今の人たちに伝えたい事としては、
「戦争は絶対しちゃいけない」
「戦争は殺し合いだけど殺し合いになる前に
よその民族をいじめるでしょ？
それはよくない」
現地で目の当たりにしてきた中澤さんの言葉は一つ一つ重い。
過去の経験や事実を伝えるために
今でもあちこち講演に歩いたりするようですが
貴重なお話ありがとうございました！
お元気で。
Love & Peace
愛から平和まで歌う シンガーソングライター
清水まなぶ → http://manaboom.net
回想プロジェクト→ https://www.facebook.com/kaisou1945
年が明けたと思ったらあっという間です＾＾；
そんな2016年も聞き取り取材、コツコツと進み
すでに何人もにお話は聞いていますが、
今回紹介するのは小諸市と軽井沢町、佐久市に隣接する
浅間山に抱かれた高原の町 「御代田町」
今では１５０００人ほどが暮らしていますが、
昭和３１年、伍賀村、御代田村、小沼村が合併して誕生以来
人口で1.8倍、世帯数で3.6倍と現在も人口増加を続けている町でもあります。
そんな町でお話を聞かせて下さったのは
農業を営む 中澤清治さん８７歳
実は中澤さんの故郷はもともと北信は小布施町、
農家で１０人兄妹、貧しかったこともあり
高等科を卒業した昭和１８年 先生の勧めもあり
青少年義勇軍として大農経営を夢に満州に渡った。
そのときは長野県内から約７５０人もの若者が一緒だったという。
北辺の守りと食糧の増産、それが理想郷の建設といって
最も立派なお国のご奉公とも思っていた。
しかしそれから２年 昭和２０年８月 無条件降伏、敗戦。
日本政府からも満州国政府からも放り出され
ソ連の侵攻によって連れて行かれ収容所で作業をさせられた。
冬の寒さは厳しく一冬に５０人もの若い命が大陸の荒野に散った。
そこで印象に残っている事としては
戦争が終わって中国人と一緒に作業をした時に
初めて日本人はひどい事をしてきたんだと気付いたこと。
それでも恨まず、ご馳走してくれたり
やさしくしてくれる中国の人の気持ちが嬉しかった。
そういえば父は学校もまともに出ていなかったので
字も読めなかったが、はじめから満州に行っても
きっと現地人の恨みをかうことになる ということは言っていた。
世論に流されずにしっかりと本質を見ていたのでしょう。
中国人は何度もこっちに残れと勧めたが、
やはり故郷へ帰りたいの想いが強く
昭和２１年９月 帰国
しかし故郷に帰ってくるも家は貧しかった。
そこで国が用意する開拓地へ移る事に。
それが今の御代田町の開拓地だった。
日本全国、長野県内でもたくさんの開拓地が用意された。
しかし石ころだらけで決して条件の良い土地ではなく
まさにここからが開拓のはじまり。
男同士 三年間は共同生活、
煙草も石けんも貸し借り、牛小屋建てるのもみんな一緒。
森を切り開き 丸太の掘っ建て小屋からのスタートだった。
各地から集まった６０戸の開拓民は何事も一緒になって暮らしてきた。
満州帰りのすごい連中がいると地元でも噂になったほど。
そして昭和４８年頃からでしょうか
バブルのころまではたくさん業者が
菓子折りや一升瓶を持ってやって来ていた。
西軽井沢として別荘地やゴルフ場、
テニスコートの開発などにもってこいの土地。
しかしどれだけお金を積まれても渡したくはない。
苦労の中で分けていただき開拓してきた土地
３度目にしてようやく落ち着いた故郷、
自分の土地だけは守り続けた。
周りの皆も同じく自らの家と農地は守り
地区でも端の方の共有地を切り売り
地区の施設建設などにあてた。
その開拓地も今では住宅地
８００戸２０００人くらいの
大きな地区になった。
そして今の人たちに伝えたい事としては、
「戦争は絶対しちゃいけない」
「戦争は殺し合いだけど殺し合いになる前に
よその民族をいじめるでしょ？
それはよくない」
現地で目の当たりにしてきた中澤さんの言葉は一つ一つ重い。
過去の経験や事実を伝えるために
今でもあちこち講演に歩いたりするようですが
貴重なお話ありがとうございました！
お元気で。
Love & Peace
愛から平和まで歌う シンガーソングライター
清水まなぶ → http://manaboom.net
回想プロジェクト→ https://www.facebook.com/kaisou1945
